先日の続きの話、答え合わせができました
数日前、こんな記事を書きました。GPT Image 2.0のプロンプトをYAMLで80行ガチガチに組み立てていたのを、思い切って自然文15行まで削ったら、かえって質が上がったという話です。再生成も3〜4回から1〜2回に減りました。
そのときは「画像生成の世界で、力を抜く方が良かった」という体験談として書いたつもりでした。
ところがその数日後、たまたまOpenAIの公式「GPT-5.5プロンプティングガイド」を読んでいて・・・
「これ、画像生成だけの話じゃなかったわ」
そう気づかされました。普段使いのChatGPT、つまりテキスト生成の方でも、まったく同じことが書いてあったんです。
今日は、その答え合わせの話を書きます。私の体験が後から公式に裏付けられた、ちょっと嬉しい瞬間でした。
公式が「指示しすぎないでください」と書いていました
ガイドの中に、こんな一文がありました。
GPT-5.5 works best when prompts define the outcome and leave room for the model to choose an efficient solution path.
訳すと「GPT-5.5は、プロンプトが目的地を定義し、モデルが効率的な経路を選ぶ余地を残したときに最も力を発揮する」となります。
ゴールだけ渡せ。やり方はモデルに任せろ。そう書いてあるわけです。
で、もう一つ、私が膝を打ったのがこちらです。
Avoid carrying over every instruction from an older prompt stack. Legacy prompts often over-specify the process because earlier models needed more help staying on track.
訳すと「旧モデル向けのプロンプトをそのまま引き継ぐな。旧モデルは脱線しやすかったから、プロセスを過剰に指示する必要があっただけだ」となります。
これが私には効きました。
以前のモデルの時代に染み付いた多段階の手順指示。「まずAを確認、次にBと比較、それからCを参照…」というアレです。あれは旧モデルが脱線しないようにするための松葉杖だった、と。5.5にとっては、もうただのノイズになるんだそうです。
ガイドにはALWAYS/NEVERの使い分けについても書かれていました。安全に関わる絶対のルールには使ってよい。でも「状況に応じて判断してほしいこと」にALWAYS/NEVERを当てると、モデルが固くなって判断の余地を失う。要は、判断の領域に過剰なルールを敷いてはいけない、ということです。
結局、プロンプトの考え方そのものが変わったということだと思います。
「How(やり方)を細かく書くもの」から「What(目的地と成功条件)を渡すもの」へ。
画像生成で私がやっていたことと、まったく同じ哲学でした。
私の体感では、5.5は4oの正当な進化版です
ここから少し主観的な話をします。
私はGPT-3.5の頃からChatGPTを使い続けています。3.5、4、4o、そして5.5。歴代のモデルを業務で叩き続けてきました。
その経験から言うと、5.5は4oの正当な進化版という感覚です。プロンプトへの反応性が4oとよく似ていて、そこに推論機能と画像生成の進化が乗っている。「ChatGPT 4o + 推論 + Image 2.0」と言えば近いかもしれません。
うまく言葉で説明しにくいんですが、3.5の頃から触っていると、モデルごとの「クセ」「相性」みたいなものが体に染みついてきます。新しいモデルが来るたびに、最初は違和感があって、しばらく使うと「あ、これは前のあの感覚に近いな」と気づく瞬間がある。5.5を初めて触ったときは、どこか懐かしさを感じました。愛嬌のあるモデルだなと思います。
で、その肌感覚で言うと、画像生成のImage 2.0で「指示しすぎない方が良い」と気づいた瞬間と、5.5でプロンプトを軽くしてみたときの手応えは、根っこが同じものでした。
ChatGPT本体のテキスト生成も、画像生成のImage 2.0も、考えてから返してくれるモデルです。考える余地を残してあげた方が、考えるのが上手くなる。それが今のOpenAIの設計思想なんだと思います。
普段ChatGPTを使っていて「ちゃんと指示しているのに、返答がなんかぎこちない」と感じている方がいたら、明日から指示を半分削ってみてください。役割定義、手順番号、禁止事項の列挙。それを思い切って消して、目的だけ短く渡す。失うものはないので、軽い気持ちで試してみてもらえたら嬉しいです。
試してみた の記事はこちらにまとめています。
