2026年4月28日、Googleスプレッドシートに「ChatGPT」拡張機能が来ました。早速軽く触ってみたところ、Geminiでうっすら感じていた小さなストレスが、ひとつ消えていました。今日はその話を書きます。

4月28日、Googleスプレッドシートに「ChatGPT」が来た

正式名称は「ChatGPT for Excel and Google Sheets」。今日4月28日からグローバルベータとしてGoogle Sheets版が公開されました。Excel版は3月に米国・カナダ・オーストラリアで先行リリース済みで、ようやくSheets版が世界で使えるようになった格好です。

ベースモデルはGPT-5.4。ChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu / K-12のいずれかに契約していれば、追加課金なしで使えます。すでにChatGPTを契約している方なら、新しい財布を開く必要はありません。

ただ、まだベータ版扱いです。ここは後半で改めて書きます。

触ってみた——セッティングは1分で終わる

導入はあっけないほど簡単でした。手順はこんな流れです。

  1. Google Workspace Marketplaceで「ChatGPT」を検索
  2. スプレッドシートを開いて、上部の「拡張機能」メニューから起動
  3. アクセス権限を承認
  4. ChatGPTアカウントでログイン
  5. シート右側にサイドバーが立ち上がって、会話できる状態に

体感では1分かかりません。「えっ、もう終わり?」と拍子抜けしたくらいです。

サイドバー常駐型のUIで、ChatGPT for ExcelやClaude in Excelと作りがそっくりでした。とくにメニュー構成はChatGPT for Excelとほぼ同じで、Excel版を触ったことがある方なら、説明を読まなくても何ができるかすぐわかります。学習コストはほぼゼロと考えています。

私自身、最初は「またゼロから操作を覚えるのか」と少し身構えていたのですが、サイドバーが立ち上がった瞬間に「あ、これ知ってる画面だ」となりました。スプレッドシート系のAIアシスタントは、そろそろUIの作法が固まってきた印象です。

「勝手に挿入してくれる」——Geminiとの決定的な違い

ここからが、今日一番伝えたいところです。

Geminiでは「挿入」を押す手間があった

私はGemini in Sheetsもときどき触っています。AIに「この数字を直して」「ここに数式を入れて」と頼むと、答えはちゃんと返ってきます。ただ、その答えをセルに反映するには「挿入」ボタンを自分でクリックする必要があるんですね。

これが地味に効きます。1回や2回ならいいのですが、何往復もしているとだんだんリズムが崩れる。「考える」「頼む」「確認する」「挿入する」と工程が一段増えてしまうんです。

ChatGPT for Sheets では、それが消えた

ChatGPT for Sheetsで同じように「予算表のたたきを作って」「この列を整理して」と頼んでみました。返ってきた瞬間、シートにそのまま値や数式が書き込まれていました

「挿入」ボタンを押す動作が、丸ごと消えています。

軽く触っただけで、思わず手が止まりました😯 細かい差に見えるかもしれませんが、使ってみると印象がガラッと変わります。Geminiは「AIが提案者で、人が承認者」という関係。ChatGPT for Sheetsは「AIが直接手を動かしてくれる相棒」に近い距離感です。

ただ、勝手に書き込まれるということは、書き込まれた内容が正しいかどうかは別問題です。便利さと裏返しの注意点も見えてきました。

ベータ版だから、便利だけど過信は禁物

触っていて感心することが多かったのですが、いま使うなら知っておいてほしいこともあります。まだベータ版です。

海外の技術系コミュニティでは、こんな報告がありました。

  • 自動生成された財務モデルに30件以上の参照エラーが含まれていた
  • 「1+2+3」のような単純な小計の演算がずれた
  • 5分の作業に15〜20分待たされる場面もある

中小企業の業務で使うなら、重要な数字は人間が必ずチェックする運用ルールにしておいたほうが安全だと考えています。AIが直接シートに書き込むからこそ、「書き込まれた値が正しいか」を見るプロセスを省略してはいけません。

逆に言えば、たたき台づくりや叩きの整形など、人間が後ろで監督できる工程ではかなり頼れます。ゼロから1を作る場面で、私はもう手放せそうにありません。

ベータ版の制約があっても、感覚をつかむには触ってみるのが一番早いと感じています。まずはご自身のテスト用シートを1枚用意して、「予算表のたたきを作って」とでも頼んでみてください。私が今日感じた驚きが、たぶん同じように伝わります。


ExcelとAI の記事はこちらにまとめています。